天然乾燥にこだわる理由

この写真は、人口乾燥の窯の内部です。
よく見ないとわかりませんが、黒いタールのようなものが床や壁にこびりついています。
製材された木材は、この窯の中に入れられ、水分はもちろん、木材が持つ様々な成分を強制的に吐き出されるのです。

私は、この現状を見ただけで強制乾燥の木材を使用することはやめました。

現在ハウスメーカーやパワービルダーなどの大手はもちろん、9割以上の工務店も強制乾燥された木材(集成材も含む)を土台、柱、梁に使用しています。
一方、天然乾燥の木材を構造材に100%使用しているという猛者は、私も30年この業界で仕事をしていていますが聞いたことがありません。

天然乾燥の檜については過去のコラムで書いてますので読んでない方は是非お読みください。

天然乾燥の檜について(その1)

天然乾燥の檜について(その2)

天然乾燥の檜について(その3)

Rootsの家は土台、柱、梁などの構造材の100%を天然乾燥の檜を使用しています。
しかも、Blox工法でやることにより強制乾燥の木材と比較しても同等の価格で建てることが可能になりました。

これがいかに凄いことなのか、、、
なかなかお客様に伝えることができません。
実はスタッフの中でもいかに凄いかをきちんと理解しているのは少ないかもしれません。

天然乾燥の檜は200年かけて強くなりその後1000年かけて伐採時の強度に戻るといわれています。
「論より証拠」
天然乾燥の檜で建てられた法隆寺や薬師寺の塔は、1300年経った今も立派に維持されています。

下記に筑波大学の安藤邦廣教授の言葉を引用させていただきます。

「人工乾燥の木材は細胞が老化した老人の肌のようなもの。バサバサしていて艶もないし張りもない。呼吸しない。
それに対して自然乾燥の木材は若者の肌のようなもの。収縮や膨張などの悪さもするが艶やかで張りもあるし呼吸する。
それに、これから壮年期にかけて更に強くなる。だから何百年もの間家屋を支えることができた。
それに対してKD材(人工乾燥の木材)は、強制乾燥をかけた直後から劣化が始まる。しかしそれでも、30年程度は問題なく家屋の建材として使用に耐えることはできる。
今の日本の住宅は大抵30年位で寿命が来るから、それだけ持てばよいというのなら、KD材(人工乾燥の木材)でも問題ない。
ただし、かつての日本の民家のように、建て替えの際に木材を再利用することは絶対にできない。劣化した抜け殻のようなものだから。」

「百聞は一見に如かず」
何がすごいのか、一目見るだけで感じ取れるはずです。

関連記事

最近の記事 おすすめ記事
  1. ライフサイクルコストについて

  2. 設計について

  1. 設計について

  2. Rootsの家とは

  3. 理想の家のカタチ

カテゴリー

アーカイブ

検索


TOP
TOP